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開発コンセプトは「目ごこちのよい」フォントです

いきなり分かるかいせつ

人は誰しも歳をとり老眼になります。なってみたら意外と老眼に特化したフォントがないのです。読めないのは級上げすれば即解決ですが、同スペースの組版ならば一行で表示できる文字が減って読みにくいのです。

 

私は以前から級上げではなく変型で大きくするアイデアを考えていました。必要なのは老眼の目に優しい可読性の良いフォントです。作りたいのは、正体概念がなく変型しても歪みが少ない、画数の間を風が通り抜けるような、活字や写植ではないレタリングの発想から導かれたシンプルフォントでした。

私は仕事を通して書籍やまんがロゴデザインを多く手掛ける機会に恵まれました。それはほとんどが正体ではなく変型ロゴでした。アイデアが浮かばず苦しい時もありましたが楽しい経験でした。気づいたのは作品専用にデザインされたロゴタイプがフォントに比べ読みやすくアピールするのです。この経験を活かしてフォントが作れないだろうかと考えたのが50歳の頃でした。


仕上げ方にも大変換がありました。1994年までフリーハンドやみぞ引きのアナログ作業でロゴタイプをデザインしていました。PCになるとアドビイラストレータのベジエ曲線を駆使するロゴデザインは新鮮でした。手描きでは面倒なフクロ文字やシャドウ文字も簡単に出来るのですが、何かが違いました。感覚的なものですが、手描きとまったく同じ線を引いてるにも関わらず、線に雰囲気や味わいがないのです。


PCによるロゴデザインがつまらなく思えて来ました。私は指先のストロークで文字を描いたり、墨入れをしながらベストなアウトラインを探る作業が好きだったのでした。

一方、PCにも長所がありました。ある係数を掛けて変型したりを何百回繰り返しても元のカタチに復帰できるのです。何と言う馬鹿正直さ。このPCの特徴とアナログの面白さを合体して何か作れないだろうかと日々考えていました。
 
振り返りますとロゴでは正体指定がない限りタテヨコ比は全く自由にデザインしていたのです。平体から長体までをまるで正体であるかのように描いてましたが、PCになり変型比率の相関関係がどうなっているのか、ベジエ曲線調整には法則があるのではないかをシミュレーションできるようになり興味を覚えました。PCの特性を活かしながら、やってる作業はこれまで培ったアナログ。PCに下絵を取り込み、トレース作業をするロゴ作りより画期的に面白いアイデアでした。
 
まんがロゴでは物語の世界観をデザインしてましたが、作りたかったフォントは思い切り昭和風な文字です。派手な要素はまったくないのですが、この作業はロゴデザインよりも遥かにワクワクドキドキの連続でした。どんな文字造形を変型させたら読みやすいのか・・・、未知への挑戦でした。


 

家に住み心地、居間に居心地、クルマに乗り心地、心地よい音楽があるように人は心地よいものに癒されたりします。汗をかいて木陰で涼む心地よさ、日々の営みに寄り添う心地よさ、毎日感じる事の出来る心地よさもあります。

文字に心地良さを求めたのが「目gokoti solutions」のリュウセイフォントです。「目ごこち」とは老眼の劣化した網膜に気持ちよく投影(刺激)できる文字デザインのこと。目指すのは心地よい椅子のような読むための道具。芸術ではありません、暮らしに役立つ「用の美」を求めた文字の工業生産品です。ベースになった文字のスタイルは活字や写植、フォントではありません、すべてこれまでやってきたレタリングリファインしたものです。

 

以下のアニメで解説している通りですが、このアイデアは完成形ではなく発展途上です。これからもどんどん変化させたいと考えています。時代がバリアフリーの方向にシフトしていく中で。文字における網膜の段差を少しでも解消できればと考えています。

 

目ごこちを解決する「目gokoti solution」・・・・リュウセイフォントメイクにどうぞご期待ください。

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